あらゆるものが文明の開化や技術の革新で淘汰され、デジタル化する時代の傍らで、「機械式時計」に施される「手作業」は人々を魅了しつづけています。
世界的な人気に後押しされるようにして、スイス時計産業には次々と大きな資本が参入し、ここ30年あまりで急速に生産能力や技術の高度化が進み、消費者は驚くばかりに上質化した機械式時計を手に入れることが出来るようになっています。
その一方で、伝統的な「手作業」で時計製作に係る技術者がどんどん減っていく時代がやってきました。
LE “Garde-temps” (時を計る時計の誕生)- Naissance d'une Montre
グルーベル・フォルセイの2名と、巨匠・フィリップ・デュフォーの3人によって立ち上げられたこのプロジェクトは、時計製作のノウハウを次世代に継承し、長い年月愛されてきた手作りの時計の文化をこれからも残していくことを目的としています。
彼らから指名された、フランスの時計製造の教師でありエンジニアのミッシェル・ブーランジェは約6年の歳月を費やし、このプロジェクトのテーマとなるタイムピースを完成させました。
記念すべきその1本目は、2016年6月香港・クリスティーズオークションにて約11600万円で落札。クリスティーズではその全額をプロジェクト基金に寄贈と、そのニュースが業界を駆け巡ったばかりです。
合計11ケ製造されるタイムピースの残り10本は、全世界で各国一店の時計専門店が取扱います。
この時計を購入することは、プロジェクトの意義を理解し、スポンサードすること、すなわちそれはあすのスイス時計産業を支えることになり得るのです。
スイス高級時計産業の芸術性を支えることに携わる人々。
そして、この素晴らしい世界を次世代へ、そして後世に残していく為のプロジェクトにカミネが参加できることを日本の専門店として心より感謝し、光栄に思います。