Patek Philippe Floorブログ

パテック フィリップの懐中時計

 

 

 

 

 

 

 

以前「カラトラバ・オフィサー」のことをブログで書きましたが、男性用の腕時計が普及し始めたのは1900年代初頭(女性用はそれよりも前と言われています)それ以前には携帯できる時計と言えばこういった懐中時計しかありませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

現在、高級時計メーカーでも懐中時計を製作しているところはほとんどありませんが、パテック フィリップは長年の伝統に忠実な懐中時計を少数ながら製作し続けています。生産数が極僅かのため販売店に在庫があることは先ずありませんが、カミネにはこちらのモデルが店頭にございます。

 

 

 

 

 

 

 

残念ながら、シースルーバックではないので見ることはできませんが、ムーブメントは径38.65mmもある懐中時計専用のもので44.1mmのケースにいっぱいに詰まっています。腕時計用のムーブメントを転用せずに専用ムーブメントを作っているところが、パテック フィリップらしいこだわりだと思います。

懐中時計にシースルーバックが少ない理由として、懐中時計としてポケットに入れるため、ガラスの耐久性の問題に加え、腕時計でもシースルーバックでムーブメントを見せ出したのはここ10年から15年くらいのことで懐中時計全盛の頃にはそもそもその概念がなかったからではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらが使用されているムーブメントCal.17’’’LEP PS 1RM
18,000振動/時のロービートでパワーリザーブは、約36時間です。

腕時計と比べて、やや大きめのリュウズを回すと、ゼンマイを巻き上げるときのコハゼが効いたパリパリという音がして、その感触は何とも言い難い温かみがある印象が体感できます。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして懐中時計と言えば、やはりチェーンが必要ですね。現行のパテック フィリップの懐中時計には、全てケースと同素材のチェーンが付属。

カラトラバ・マークもしっかりと入っています。チェーンを装着することでポケットから取り出しやすく、落とす心配も少なく、何よりそれがお洒落のアクセントになります。

 

 

 

 

 

 

リュウズが12時と3時の違いについて、懐中時計は蓋が付いているものは主に3時に蓋を開閉するプッシュの付いたリュウズが配されます。これは手の平に乗せた時にプッシュして蓋を開け、直ぐに時刻が読み取れることが理由だと思われます。

 

 

 

 

 

 

 

 

(パテック フィリップ インターナショナルマガジンNo.12より)

このようにスリーピースのベストから懐中時計(ポケットウォッチ)を取り出して時間を見る所作は、ジェントルマンの雰囲気に満ち溢れたイメージになりますね。

是非、カミネ トアロード店2F パテック フィリップ・フロアでお試しください。

 

カミネ トアロード店2F パテック フィリップ・フロア
Tel.078-321-0039
Open.10:30~19:30(無休)


 

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COLUMNコラム

篠田哲生

最高峰の時計ブランド「パテック フィリップ」の魅力とは何だろうか?
数々の仕事を通じてこのブランドに出会い、魅了され、遂にはユーザーとなったライター、ウォッチディレクターの篠田哲生氏が、自身の目と経験から感じた、"パテック フィリップのこと"について語る。

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