KAMINEスタッフブログ

パテック フィリップの伝統と革新「5170Jクロノグラフ」

K18YG ケース径39mm
手巻き クロノグラフ 
K18HDバックル付
Cal.CH29-535PS
3気圧防水

パテック フィリップが今年発表した新作の中でも、
手巻きクロノグラフ5170Jは、
パテック社の製品作りの哲学「伝統と革新」の象徴と
言えるでしょう。

1980年代半ばより近年まで、
クラシックな手巻きクロノグラフのベースキャリバーCH27-70は、
ヌーベルレマニア社がパテックの為に特別に生産したものでした。

この度の5170Jに搭載されるクラシックなコラムホイール制御、
歯車による水平クラッチ式の手巻きクロノグラフムーブメントの開発は、
これ迄のCH27-70の美しさと性能を残しながら、
それを完全に超える事が最重要課題であったはずです。

ベースとしてのクラシックな設計思想による機構はそのままで、
更に性能を高める為新しく実に6件もの技術特許を申請する革新技術で
パテックはこれを実現しました。

その中のひとつの、クロノグラフ輪列の歯型曲線などがそれで、
歯車の歯の形状はかみ合わせのあがきを小さくし、
運針をなめらかにし、歯あたりによるクロノ作動時の秒針のジャンプや後退を防ぎます。
その上でエネルギー効率を向上させ、歯の磨耗を防ぐことによってパーツとしての寿命を伸ばします。

メカニズムの伝統美を踏襲しながら、目に見えにくい超高度で驚くべき改良を
この新型クロノグラフCH29-535PSで実現しました。

これに先行して自動巻き、垂直クラッチという
現代的な最新スペックを持った、クロノグラフムーブメントを発表しており、
これで方向性の異なる2系統の完全自社開発クロノグラフムーブメントの
ラインナップが確立された事になります。

トアロード店2F パテック フィリップ サロン


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COLUMNコラム

篠田哲生

最高峰の時計ブランド「パテック フィリップ」の魅力とは何だろうか?
数々の仕事を通じてこのブランドに出会い、魅了され、遂にはユーザーとなったライター、ウォッチディレクターの篠田哲生氏が、自身の目と経験から感じた、"パテック フィリップのこと"について語る。

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