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A.ランゲ &ゾーネの逸品・ランゲ31のロングリザーブとルモントワール機構

 

 

 

 

 

昨年のジュネーブサロン(SIHH)で発表された、A.ランゲ&ゾーネ新装ランゲ31は、ホワイトゴールドケースにグレーダイヤルの世界100本限定モデルでした。

パワーリザーブ31日間を誇るこの逸品には、ルモントワール機構(動力制御機構)が搭載されています。

31日間という驚異のロングリザーブを実現するため、ムーブメント内には大きな香箱が上下2つ重なって組み込まれており、

それぞれの香箱には従来のゼンマイの約10倍の長さとなる185センチのゼンマイが収められています。

 

 

 


 

 

 

 

 

この長さのゼンマイをリューズから手巻きするとなると大変な時間が掛かりますが、このモデルはリューズ式より巻き上げ比を増幅させた「鍵巻き式」となっており、ケースバックにある四角い鍵穴に専用の付属鍵を差し込んで巻き上げ、744時間休まず動き続ける動力を速やかに蓄えることができます。

 


 

 

 

 

 

 

スタート初日から31日目の最終日まで、歩度を一定に保つということは難題でした。

2つの香箱内のそれぞれ185センチのゼンマイは巻き上げ直後には強力なパワーがありますが、

ゼンマイが緩んでパワーリザーブ残量がわずかになると急激に動力が弱まってしまうからです。

そこで、香箱のパワーを平均化して歩度を安定させるための、ルモントワール動力制御メカニズムが開発されました。

2つの香箱と脱進機の中間に、ルモントワール・スプリング(ゼンマイ)を配置することによって、脱進機が10秒ごとに常に一定の動力を受け取り、テンプも常に一定の振り角で振動する仕組みです。

このルモントワール機構により、スタート初日から自動停止メカニズムが作動してムーブメントを止める31日目まで、最高水準の精度で時を刻むランゲ 31が完成しました。

 

 

 

 

 

 

 

 


サファイアクリスタルのシースルーバックからは、歯車の輪列のうち四番車の軸に固定された三角形のカムがアームレバーで制御して、10秒ごとにルモントワールのゼンマイを巻き上げて動力を供給する様子を見ることができます。

 

 

 


 

 

 

 

最高水準の技術と工芸美を合わせ持ち、世界中の時計愛好家を魅了し続けるA.ランゲ&ゾーネのタイムピースは、カミネ旧居留地店でお取り扱いしております。

皆様のご来店を心よりお待ち申し上げます。

 

カミネ旧居留地店:078‐325‐0088


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COLUMNコラム

篠田哲生

最高峰の時計ブランド「パテック フィリップ」の魅力とは何だろうか?
数々の仕事を通じてこのブランドに出会い、魅了され、遂にはユーザーとなったライター、ウォッチディレクターの篠田哲生氏が、自身の目と経験から感じた、"パテック フィリップのこと"について語る。

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