KAMINEスタッフブログ

カミネが日本で初めて取扱い始めた『ミューレ・グラスヒュッテ』 カミネスタッフのあれこれ連載No.21

現在 カミネ Bis店で取り扱っている『ミューレ・グラスヒュッテ
日本で初めて取扱いを始めたのは、実は『カミネ』です。

ミューレ・グラスヒュッテとカミネは、
数十年前にスイスで運命的に出会い、今でも深く親交があります。

取扱い始めた頃は大々的な告知をせず、主にご興味のあるお客様へおすすめすることから始め、
当時は知名度は高くありませんでしたが、
店頭でご紹介すると大変気に入ってご購入いただいたことを今でも覚えています。

見た目は飾り気も派手さもありませんが、ドイツ人らしい力強さと真面目さがあります。

そんなミューレ・グラスヒュッテの歴史をご紹介。

ドイツ・グラスヒュッテに拠点を構えるミューレ・グラスヒュッテは
昨年で創業150年を迎えた伝統あるメーカーで、
もともとはドイツ時計産業を支えた計測機器メーカーとしての歴史があります。

独立資本で歴史があり規模が大きい理由のひとつは、
創業者一族のミューレ家が1300年頃から続く名家であること。

1845年にザクセン王国の宮廷時計師だった
フェルディナント・アドルフ・ランゲA.ランゲ&ゾーネ創業者)とその弟子たちが、
銀山で一時栄えたものの、閉山後に寂れて貧困状態に陥っていたグラスヒュッテの街を
銀細工で培った手工芸の技術を時計産業に生かせると考え、時計師の育成を始めたのです。

しかし、地元の青年に時計作りを教えることは想像以上に時間や手間がかかり、
生産性は低く、アドルフ・ランゲは経営に腐心しました。
それでも、彼は諦めずに時計作りのプロセスを抜本的に見直し「作業分担制」を導入。
それは見事に成功し、グラスヒュッテは時計産業を基盤に発展の途を辿ります。

この躍進を裏で支えていたのがミューレ家です。
ミューレは、1869年以来ずっとパーツを統一規格にするための「測定器」を作り続けていました。

20世紀になると時計だけではなく、
自動車産業にも進出しスピードメーターやタコメーターを製造するようになりました。
ちなみにBMWの初代オートバイのタコメーターはミューレ製だそうで、いかに名門だったかが分かります。

その後、ミューレは“日差0.01秒”という超高精度のクオーツ式マリンクロノメーターを開発。
1995年には腕時計市場に参入、視認性に優れた時計作りを得意としました。
そして2006年には自社工場が完成。

現CEOであり、ミューレ家5代目のティロ・ミューレは
小規模だからこそ論理的であれ』という思想をもち、
『機能に対して真摯であり、本質を重視するのがドイツウォッチ
それは時計を計測機だと考える我々の思想そのもの。
忙しい時代だからこそ、美しくエモーショナルな時計が必要なのです』 と語っています。

計測機でありながら、エモーショナルな時計。
言葉だけで聞くと相反している要素と考えがちですが、
それを両立させる時計作りに取り組んでいるのでしょう。

グラスヒュッテの様式を継承し、
精度調整用のウッドペッカーレギュレーターを搭載した自社ムーブメントモデルもあります。

機能美を軸としながら、業界参入当初から得意としていた視認性も大切にする伝統を
受け継ぐミューレ・グラスヒュッテの時計は、
正統派ドイツウォッチとしてステイタスをさらに高めていくことでしょう。

ミューレ・グラスヒュッテの時計作りは『精度』『堅牢性』『読みやすさ』
重視しているので実用的で機能性が高いモデルばかりです。

どのモデルも10気圧以上の防水性能と、
ドイツのクロノメーター規格に準拠した精度(1日当たり0~最大プラス8秒)を備えています。

また、無駄を省いたシンプルなデザインはオンオフ問わず
どのようなシーンでも愛用していただけます。
限定モデルを除いては、10万円台から30万円台で、
初めて機械式時計を検討されている方にもお勧めしやすい価格帯になっています。

カミネBis店でご覧いただけるミューレ・グラスヒュッテの時計の中から、3モデルをご紹介します。

TerrasportⅡ
Ref.M1-37-44-MB
ステンレスケース(40.0mm)
自動巻
約38時間パワーリザーブ
10気圧防水
¥203,500(税込)

S.A.R.Rescue-Timer
Ref.M1-41-03-MB
ステンレスケース(42.0mm)
自動巻
約38時間パワーリザーブ
厚さ4ミリのドーム型無反射サファイアクリスタル
100気圧防水
¥291,500(税込)

TerrasportⅡ
Ref.M1-37-47-LB
ステンレスケース(40.0mm)
自動巻
約38時間パワーリザーブ
無反射サファイアクリスタル
10気圧防水
¥192,500(税込)

5/13現在、カミネBis店は臨時休業中ですが、
トアロード本店にて1組ずつの完全予約制にてご来店予約や、
お問合せフォームから、商品や修理についてのお問合せを承っています。

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篠田哲生

最高峰の時計ブランド「パテック フィリップ」の魅力とは何だろうか?
数々の仕事を通じてこのブランドに出会い、魅了され、遂にはユーザーとなったライター、ウォッチディレクターの篠田哲生氏が、自身の目と経験から感じた、"パテック フィリップのこと"について語る。

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