KAMINEスタッフブログ

「融合」をコンセプトにした時計製造

“伝統と革新が共存する場所、ウブロのスイス本社のマニュファクチュールでは、「融合」をコンセプトにした時計製造を行っています“ とリカルド・グアダルーペ CEO。

ウブロは現在、ウブロが時を刻む、ワールドカップ カタール2022™開催記念キャンペーンを開催中。

2010年の南アフリカ開催以降連続でFIFAワールドカップのオフィシャルタイムキーパーを務めるウブロ。
今回で4度目のオフィシャルタイムキーパーを務めます。

12月18日の決勝戦までのあらゆるシーンで、全試合を計時するウブロがTV画面に大きく映し出されることでしょう。
4年に一度の記念すべきワールドカップイヤーに、ウブロの時計はいかがでしょうか。

ワールドカップ限定モデルは下記2点になります。

ビッグ・バン e ブルー ヴィクトリー
ビッグ・バン e FIFA ワールドカップ カタール 2022™

今回は、「The Art of Fusion(異なる素材やアイデアの融合)」をブランドコンセプトに独創的なデザイン、
アイデアが注目を浴びているブランド“ウブロ”について取り上げてみました。

  1. ウブロの歴史 
  2. デザインの特徴
  3. 素材
  4. コラボレーション

1,ウブロの歴史

1980年にバーゼルフェアでデビューしたウブロ。
ウブロはフランス語で「舷窓」を意味します。
舷窓とは、船の側面にある採光用の小窓のこと。

デザインの特徴である、ビス留めされたベゼルに見て取れます。

デビュー作となるモデル「クラシック」は、
時計業界で初めて高級素材であるゴールドのケースにラバーストラップを組み合わせるという斬新なアイディアで発表し、スイス時計業界から異端児扱いされることとなりました。

当時、このアイディアは万人受けせず、中々受け入れられにくい状況で経営環境が傾いていくと言われる中、2004年に新たなCEOを迎え入れることで大きく風向きが変わることとなります。

その人物こそのちの立役者となる“ジャン・クロード・ビバー氏”です。

ビバー氏は卓越したビジネス感覚の持ち主で、数々の偉業を残しました。

ウブロに就任する際、「3年で収益を4倍に伸ばす」と宣言し、
実際に4年で10倍にしたというのは有名な話で、今も続くウブロの人気に多大な影響を与え、素晴らしい功績を残しました。

では、ビバー氏は就任後、ウブロをどのようにして人気ブランドに成長させていったのでしょうか。

ビバー氏が行った革新の中で、最もキーとなるのが、2005年の”ビッグ・バン”の発表です。

ベゼルに打ち込まれた6本のH型のビス、ケースの左右に張り出したベゼルラグ、いずれもブランド名の由来「舷窓」を彷彿させ、緻密に計算されたケースからラグ、ラグからストラップへのラインが豊かな立体感を実現した「ビッグ・バン」。
この独創的な多重構造のデザインによって、ゴールドケースとラバーベルトの組み合わせも、デザインと実用性の融合というコンセプトとして、ユーザーに受け入れられていったのです。

ウブロはビッグ・バンの大ヒットの後、約4年の開発期間を経て2010年に自社開発・製造クロノグラフ・ムーブメント「ウニコ」を完成しました。
コラムホイールの搭載により、確実な操作を実現し、フライバック機構や約72時間のパワーリザーブを備えた高精度なムーブメントを完成させたことで、ウブロはムーブメントを自社開発・製造するマニュファクチュールとなりました。

2,デザインの特徴

1980年に発表された“クラシックモデル“から続く舷窓をモチーフにしたベゼルのデザインは、ウブロと一目で認識できる要素で、現在も引き継がれています。

“クラシックモデル“では、ベゼルに12個のビスを使用していましたが、現在ではH型のビス6個のデザインに変更しています。
いつのモデルを見ても、ビス留めされたベゼルはウブロとすぐに認識できるデザインです。

外観だけでなく、内部のムーブメントのデザインもこだわっているウブロ。

自社開発・製造ムーブメント「ウニコ」は、300個以上のパーツを使用し組み立てられています。

ウニコは機能性の向上だけでなく、美観性も重視して開発されているため、機械的な美しさを楽しむことができます。

3,素材

様々な素材を開発・製造し、様々な素材の融合を実現してきたウブロは、
どのような開発・製造を行っていったのでしょうか。

■18Kマジックゴールド ~世界で唯一無二 傷つきにくい18Kゴールド

 ウブロは耐傷性に優れた世界で唯一の18Kゴールドを開発しました。

硬さを表す尺度の一つである”ヴィッカース”、一般的な18Kゴールドは約400HVに対して、マジックゴールドは倍以上の約1000HV!
(ちなみにステンレススティールは約600HV。)

どのようにしてこれほどの耐傷性のある18Kゴールドをつくり出したのでしょうか。
それはゴールドに異素材を組み合わせて融合しているからです。

18Kゴールドは24分の18=75%が金、残り25%は他の金属で構成されていますが、この25%部分に炭化ホウ素のセラミックスを22%、アルミニウムを約3%を使用しできあがったのが“マジックゴールド”です。

炭化ホウ素セラミックスとは、軍需産業や航空・宇宙産業で用いられる超硬素材。
さらにアルミニウムを入れることで、炭化ホウ素セラミックスとゴールドを融合しています。

ビッグ・バン ウニコ フルマジックゴールド
441.MX.1138.RX

¥ 4,983,000(税込)

■セラミック ~特別なカラーパレットで彩られたハイテク素材

ジルコニウムをベースとするきわめて硬く、ほぼ傷のつかない素材であるハイテクセラミックを多様な色展開で開発しています。

18Kマジックゴールドに続き、レッドセラミックは開発に4年の歳月を費やしています。

赤い顔料は熱に弱いため、高温で焼き上げるセラミックに使用することが難しく、低温ではセラミックの硬度が低下してしまいます。
そこで、ウブロは高圧をかけて製造することにチャレンジしました。

高圧をかけることで密度を補い、硬度を上げることに成功し、レッドセラミックは誕生したのです。

ビッグ・バンウニコ レッドマジック
451.EX.5123.EX
¥ 3,630,000(税込)

以降、ウブロは様々なカラーセラミックの開発にチャレンジし、
現在では、多様なカラーセラミックの開発に成功しました。

■サファイアクリスタル ~透明性・輝き・堅牢性

ウブロは風防のみならず、ベゼルやケースもサファイアクリスタル製にするという偉業に成功しました。
ベゼルやケースまでサファイアクリスタル製にすることで、ウブロが誇るムーブメントが外側から鑑賞でき、時計全体が透明に覆われるという斬新なデザインを実現したのです。

使用されているサファイアクリスタルはダイヤモンドに次ぐ硬度とされており、耐久性に優れ、キズがつきにくいという利点も兼ね備えています。

更にウブロは均一に色を出すのが非常に難しいカラーサファイアクリスタルを次々と生み出しています。

破損リスクが高く、敬遠されていたカラーサファイアクリスタルをウブロは高い技術力で開発し続けています。

ブルーとレッドが発表されたのち、イエロー、オレンジ、グリーンなどの鮮やかなサファイアクリスタルを開発しました。

■ラバー ~ウブロのDNA

最後に忘れてはならないウブロを代表する素材”ラバー”のご紹介です。

ラバーのストラップはしなやかな装着感を得られる上に、摩耗や水に強い為、「デザインと実用性の融合」というウブロのコンセプトに一致しています。
さらにウブロは表面にアリゲーター、裏面にラバーを縫合したハイブリッドのストラップを開発し、美しい仕上がりのレザーストラップと柔らかな装着感のラバーストラップの融合も実現しています。

4,パートナーシップ

ブランドコンセプト「The Art of Fusion(異なる素材やアイデアの融合)」をもとに研究開発、製品製造が行われ、また、ウブロは様々な業界とのコラボレーションを実現しています。

その一部をご紹介致します。

■サッカー

ウブロはサッカーと提携した初のラグジュアリー腕時計ブランドとして2006年より携わってきました。

これまで、ユヴェントス、チェルシー、AFCアヤックス、ベンフィカなどの名門オフィシャルキーパー、オフィシャルウォッチとして採用され、2010年の南アフリカ開催以降4期連続でFIFAワールドカップのオフィシャルタイムキーパーを務めており、「ワールドカップ カタール2022™」でもHUBLOTロゴ入りのレフェリーボードを目にすることでしょう。

テニス

2021年、アンバサダーに加わったノバク・ジョコビッチ選手

陸上

「稲妻」と名付けられた史上最速の男ウサイン・ボルト

野球

ニューヨーク・ヤンキースで活躍し、世界中の注目を集めている田中将大氏

■アート・ミュージック 

リチャード・オーリンスキー

“2つの宇宙、すなわち卓越した製品を作り上げるために斬新な素材を使用するウブロとポップアートにインスパイアされた私自身の鮮やかな色彩の世界との融合は、ごく自然発生的に、まるで必然だったかのように生まれたのです。”

芸術家 リチャード・オーリンスキー

アエロ・フュージョン クロノグラフ オーリンスキー チタニウム パヴェ
525.NX.0170.RX.1704.ORL18
¥ 4,785,000(税込)

サンブルー  

マキシム・ビュシとウブロのコラボレーション
「サンブルーロンドン」・・・タトゥースタジオ

“サンブルーとウブロが一緒になるということは、私にとって“夢の取り合わせ”です。それぞれの領域において美的クオリティーについて全く妥協することなく、二つのプロジェクトが、技術的かつクリエイティブイノベーションの最高のレベルを最大限に示すことができるからです。
サンブルーとウブロの特徴は、まず、“フュージョン”。素材、技術、文化を結ぶ橋を構築する方法です。時計愛好家として、私はこのようなコラボレーションをいつも夢見てきました。”

マキシム・ビュシ

ビッグ・バン ウニコ サンブルーII グリーンセラミック
418.GX.5207.RX.MXM22
¥ 3,498,000(税込)

■ライフスタイル

ベルルッティ

ウブロとベルルッティ。
時計製造と鞄製造における著名な2社が手を組み、生み出された限定ウォッチは大きな話題となりました。

“ベルルッティで全身をドレスアップした後、ウブロとコラボレーションをし、そのシルエットを仕上げる完璧な時計を創り出しました。この2つのブランドは専門性において同じレベルで、卓越性への情熱を共有しています。”

ベルルッティCEO アントワーン・アルノー

ますます輝きを増していくウブロ。

ウブロは妥協しない一流の時計作りのスピリットが人々を魅了し続けています。

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COLUMNコラム

篠田哲生

最高峰の時計ブランド「パテック フィリップ」の魅力とは何だろうか?
数々の仕事を通じてこのブランドに出会い、魅了され、遂にはユーザーとなったライター、ウォッチディレクターの篠田哲生氏が、自身の目と経験から感じた、"パテック フィリップのこと"について語る。

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