かつてはイベリア半島最後のイスラム王朝・ナスル朝 グラナダ王国の都であり、
アルハンブラ宮殿があることで有名なところです。
今春、バーゼルフェアの帰りに立ち寄った、美しく文化あふれるその地方は、忘れがたい思い出を残しました。
市内中心部には路線バスが走り、主要な観光地へはそれに乗って出かけます。
典型的な地中海性気候で一年を通し
日々まばゆい太陽がふり注ぐグラナダの市街は、
到着した日は珍しく雨あがりで
遠くには美しいシェラネバダ山脈をのぞむ事ができました。
旧市街は古びたおもむきがたっぷりで、
珍しいものが小さな様々なお店に並んでいます。
グラナダに来たらやはりここを観ることから始まります。
世界遺産“アルハンブラ宮殿”です。
1492年 カトリックのレコンキスタによりグラナダは陥落し、ナスル朝からスペイン王国へ、
そしてここアルハンブラ宮殿もイスラムからキリスト教の手に渡りました。
アルハンブラは構造的にはひとつの城塞都市です。
その壮麗な建造物は栄華を誇った当時の王朝の力を
伺い知ることができます。
宮殿内のコマレス宮 アラヤネスの中庭。
水面が鏡のように空と建物を写します。
周位は全体的に一枚一枚全て違う形の
とても小さなモザイクタイルで気の遠くなるような装飾が施され、それはアラベスク模様などとも呼ばれます。
噴水を囲んでライオンの像が並びます。
スペインを訪れるイスラム教徒の人たちは、このアルハンブラを特別な気持ちで眺めると言います。
その位、素晴らしいアルハンブラ宮殿は、
今なお、イスラムの象徴のひとつ、輝かしく誇らしい遺産と考えられています。
サンフランシスコ修道院のあるヘネラリフェ。
緑あふれる美しい庭園が延々と続きます。
ヘネラリフェから臨むアルバイシン
(イスラム時代の街並みが残る地区)
アルハンブラ宮殿を巡るのはかなりの距離です。
近くのレストランでのランチ。
スペインの料理は日本人の味覚ととても相性が良いのか、魚介類、肉類、どの食事も微細で美味です。
ほどよい塩加減で、冷えたスペイン産白ワインととても合います。
塩釜焼きと同じく、目の前で手際よく新鮮な素材が調理されます。
これは別の場所の料理。
スペインの食事の中でベストワンの「タコの唐揚げ」のようなもの。
オリーブオイルで調理された表皮がパリっとした味はジューシーで柔らかく、これ迄に体験したことのない驚く程の美味でした。
アンダルシア地方にはもうひとつ有名なものがあります。
地元のジプシーたちの文化でもあるフラメンコ。
ダンサーはディナーの席までやってきてくれて、見たことのない情熱的なフラメンコを堪能させてくれました。
帰りの乗り継ぎで立ち寄ったマドリードの街。
スペインの首都は貫禄と歴史を感じる美しい街です。
メインストリートにはロエベの本店や有名ブティックが立ち並び、
サッカーでは世界中の人が知るレアルマドリードの
本拠地です。
ほんの数日のスペインの旅。
ヨーロッパの他のどの国とも違った
素晴らしい歴史的表情を持つこの国に
是非また訪れたいと思い帰国の途につきました。