ジュネーブSIHH会場で出会った新作。
私が思わず買いたくなった時計たち。
ジュネーブSIHHでは3日間、スタッフ数名と共に朝から晩まで終日あらゆるブランドのブースを訪問し、会場全体で述べ1000本近い新作時計をチェックし年間での発注をします。
短時間で超高額なものの買付けをジャッジしなければならない時もあったりで、1日終わるとドッと疲れてしまいます。
ここで、A.ランゲ&ゾーネの話を少し。
ドイツを代表する超一級品、ランゲ。
その経営方針は、さらに深化するテクノロジーの向上です。
一昨年は最新設備の新しい社屋を増設、竣工しました
(落成式にはメルケル首相も来訪)
最高レベルの工作機械に加え、超エリートの技術者を増員しました。
すごいのはそれが生産数を上げるためではなく(むしろ減産)品質を高めるためというビジョンにあるということなのです。
その一端が徐々に表れだしたことを今回のSIHHで垣間見ることができました。
A.ランゲ&ゾーネ 1815・アニュアルカレンダー
同行スタッフと共に各方面から高い評価を受けたランゲ1815のアニュアルカレンダー。
これは、私には買えませんが…。特によかったので、ご紹介します。
従来からあったサクソニアと新しく発売された1815のアニュアルカレンダーのシリーズは、コンセプトの違いが鮮明です。
サクソニアシリーズが表現するのは最善の機能と審美性。
無駄を一切省いたような機能美。
サクソニア・アニュアルカレンダー
ケース径:38.5㎜ K18WG 自動巻
防水:3気圧 、価格:¥4,940,000(税抜)
(カミネ・旧居留地店にございます)
一方、1815シリーズは懐中時計の伝統を継承するクラシカルなデザイン。
創成期を彷彿とさせる雰囲気があります。
1815・アニュアルカレンダー
ケース径:40㎜ K18WG、手巻き
防水:3気圧、価格:\4,270,000(税抜)、9月発売予定
この1815アニュアルで改めて感じたのは、近年のランゲが傾倒してきた究極の機能美とは違い、どこか初期のころの香りがする良さをアピールしている点です。
アラビア数字のインデックスやレイルウェイの外周メモリによって、男くささ、ゲルマンの気骨を感じます。
その上で、カレンダー補正でユーザーフレンドリーと言えるワンプッシュのカレンダー送り等が盛り込まれているところも魅力的です。
そして、こちらが新作 ランゲ1・ムーンフェイズ
今年から新しく開発されたランゲ1のムーンフェイズ。
月(ムーンディスク)と空(デイナイトディスク)が二層になっています。
月相だけでなく、昼夜も美しいディスクで表現されます。
ランゲの場合、ムーンフェイズもここ迄 進化した設計になっています。
SIHH サロン会場の各ブースの商談室につながるファサード。
この奥の多数の個室で、各国のバイヤーが新作の説明を受け、真剣に発注交渉。
ともかくそれは
なんとも言えぬ緊張感に包まれる時間というわけです。
~Part4へ続く~