KAMINEスタッフブログ

ダニエル・ロート氏との再会ー1

バーゼル・ワールド2010では、うれしいハプニングもありました。
「天才時計師アブラアン・ルイ・ブレゲの再来」と賞賛される
ダニエル・ロート氏との再会も果たせました。

ロート氏は1970年に、
「ショーメ」が今日の「ブレゲ」を
再興する際のキーマンとなった
稀代の時計師で、
懐中時計サイズだった
トゥールビヨン
(重力補正装置)を、
腕時計サイズに
縮小できたのは
氏なくしては
実現できなかったと
されています。

そんなロート氏は、「絵画にも油絵を描く人、プリントして量産する人といったように
さまざまなスタンスがあります。どちらも素晴らしいことです。
ただ、私としては、世界に一つだけのオブジェダール(芸術的創造物)としての時計を
創造したい」と話してくれました。

このような思いから、氏は数年前に、かつての地位、高収入などを放棄して独立したと申してました。
そして2分間でゲージが1回転(通常のトゥールビヨンは1分間で1回転)する
『トゥーミニッツ・トゥールビヨン』を、家族の協力を得て完成させたのです。

1年から2年もの歳月をかけて完成する、この生まれながらにしてミュージアムピース、
人類の至宝ともいえる『トゥーミニッツ・トゥールビヨン』。

ロート氏が一人アトリエにこもり、コツコツで手作りするこの作品には、
氏と夫人、長男の名前から取った『ジャン・ダニエル・ニコラ』というブランド名が冠され、
時計愛好家、全世界のトップリテーラー垂涎の的ともいうべき存在です。
光栄なことに彼は私のお願いを引き受けてくれることになったのでした。

記事カテゴリー

COLUMNコラム

篠田哲生

最高峰の時計ブランド「パテック フィリップ」の魅力とは何だろうか?
数々の仕事を通じてこのブランドに出会い、魅了され、遂にはユーザーとなったライター、ウォッチディレクターの篠田哲生氏が、自身の目と経験から感じた、"パテック フィリップのこと"について語る。

連載コラム一覧

<< 前の記事
営業時間のご案内
UPDATE: 2010.05.08
次の記事 >>
さんプラザ店よりおしらせ
UPDATE: 2010.05.13
LINE

LINE友だち追加して
お問い合わせ