KAMINEスタッフブログ

H.モーザーツアーinスイス!(その3)

こんにちは。元町店宮田です。
モーザーツアーレポート3回目、今回はフルッキガーという文字盤工場を視察いたしました!

この工場は、2004年にパテックフィリップに買収された老舗の文字盤工場で、
現在はパテックフィリップ以外のメーカーはほとんど生産されていないのですが、
唯一、H.モーザーのみが全モデルの文字盤の生産を許されているのです。

では今回も写真を交えて・・・

といきたいところなのですが、実は写真はこの一枚のみです。
というのも、この工場は一般非公開で、中の写真撮影は一切NGなのです!

ですので、文章だけになってしまいますが、
以下に文字盤が出来るまでの手順を記載いたします♪

文字盤が出来るまで

① 依頼を受けてプロトタイプを製造(フルッキガーでは文字盤をデザインしません)

② ギョーシェ加工

③ 文字盤の形状毎に針や植字用の穴あけ、積算計用の窪み等の加工

④ 出来上がった文字盤を顕微鏡に写し、パソコン上の設計図に投影させて誤差がないかの確認

⑤ 下地メッキ加工(水槽に浸して塗布されます)

⑥ 酸化防止コーティング

⑦ 鏡面仕上げ、ヘアライン仕上げ等の表面仕上げ

⑧ 各文字盤の塗装

⑨ メーカーロゴ等をスタンプ(インクがついたシリコン素材のスタンプでつけます)

⑩ インデックスの取り付け

大まかな流れとしては以上になりますが、各工程非常に手が込んでありました。

特筆すべきは様々な工程で昔ながらの機械が使われているということです。

中でもギョーシェ彫りの加工機に関しては、
なんと1945年に作られたものを未だに用いているとの事!

現在パテックフィリップミュージアムに展示されているもの
と同じ機械で加工しているというのですから驚きです!

また、表面仕上げや塗装は一点一点職人が手作業で行っているため、
全てが違う文字盤になるとの事。

つまり、この工場で作られる文字盤を持つ時計は、
同じ商品であっても全てが一点ものになるということなのです!

これだけの手作業で文字盤を仕上げるわけですから、門外不出なのも頷けます。

現在パテックやモーザーをお持ちの方、もしくはご購入を検討中の方は、
今一度文字盤をよくご覧下さい。

より一層時計に対する愛着が湧いてくると思います♪

長らくレポートして参りましたモーザーツアーも次回で最終回です。

次回はツアー中のオフショットなどを掲載する予定となっておりますのでご期待下さいませ♪

それでは失礼致します。

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COLUMNコラム

篠田哲生

最高峰の時計ブランド「パテック フィリップ」の魅力とは何だろうか?
数々の仕事を通じてこのブランドに出会い、魅了され、遂にはユーザーとなったライター、ウォッチディレクターの篠田哲生氏が、自身の目と経験から感じた、"パテック フィリップのこと"について語る。

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