KAMINEスタッフブログ

芸術を宿したコンプリケーション パテック フィリップ5160G

素晴らしい時計が入荷しました。
(お客様の注文品ですが・・・)


パテックの時計はオーダーしてから
数ヶ月から数年お待ち頂くアイテムがかなりありますが、これもその中のひとつ、
5160G 自動巻き 永久カレンダー
レトログラード日付表示付です


基本的には、となりの5159Rと同じなのですが、
5160の魅力はまさに芸術と言える見事な彫金です。

  

時計を装飾する歴史は古くから様々なものがありました。
エナメル細工(クロワゾネ、シャンルベなど)や
ダイヤモンドセッティングなどですが、その中でも最も古典的なものが懐中時計などにみられる彫金技術を駆使した装飾でした。

彫金は「たがね」を使って彫っていきますが、完成した高品質な時計のケースに彫金していくのは、決してミスが許されず、高い技術と芸術的素養が必要とされます。
そして完全手作業のため、ひとつひとつが微妙に違います。
これ迄写真でしか見る事のなかったこの時計の実物は彫金による壮麗さを持ち、単に時計とひと事で言えません。
「芸術的な時計」と表現するのがふさわしい逸品です。


オフィサーケースと呼ばれるこの時計の様式 デザインは、第一次世界大戦の頃に誕生したもので、
その名の通り「将校モデル」とも呼ばれます。
開閉式のヒンジ付カバーの製造は極めて高度な技術を必要とし、完全な手作業で行なわれます。
この「パチッ」と閉まる音感に対して、検品時にフィリップ スターンは絶対に妥協を許さないという話しを本社で聞きました。

   

Ref.5159~5160は自動巻 324SQRを搭載。
永久カレンダーとしては数少ないセンターセコンドを配したモデルです。

  

DBバックルにも美しい彫金が施され、隙がありません。
このバックルは完全にこの時計のためだけのものです。
実際に現品をご覧にはなれませんが
この時計と出会った感動を、オーナーとなられるお客様のお許しを得て、皆様に写真と解説でご覧に入れました。
また、お時間がありましたら是非、
トアロード店2F パテック フィリップフロア
へお越し下さい。


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COLUMNコラム

篠田哲生

最高峰の時計ブランド「パテック フィリップ」の魅力とは何だろうか?
数々の仕事を通じてこのブランドに出会い、魅了され、遂にはユーザーとなったライター、ウォッチディレクターの篠田哲生氏が、自身の目と経験から感じた、"パテック フィリップのこと"について語る。

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