ブライトリングのクロノグラフを支える二大ムーブメント。
それが自社製ムーブメントの”Cal.01”とETA7750をベースに手を加えた”Cal.13″です。
今回はこの2つのキャリバーを比較してみたいと思います~
まずは”Cal.13″から・・・
こちらのムーブメントは、非常に多くのメーカーが使用しており実績もある信頼性の高いムーブメントETA7750を
ブライトリングが独自にチューンアップして出来上がっています。
そもそものベースとなったETA7750はメリットとデメリットがありました。
メリットとしてはテンワが大きいため精度が出しやすいという点、デメリットとしてはクロノグラフ作動時に
テンプの振り角が大きく落ち込む点と姿勢差誤差が過大な点です。
これに対し、ブライトリングは振り角を上げることでメリットを強調し、デメリットを小さくしようとしました。
まずはトルクのばらつきが大きいニバフレックスのゼンマイを全数検査し、高トルクを安定して
得られるようになりました。また、脱進機を高品質なクロノメーター級のグレードに交換、爪石の位置を
厳密にすることで平均300度以上という高い振り角を得ました。
反面、振り角が高すぎる為にしばしばテンプの振り当り(結果、時間がより進みがちになる)が見られました。
これに対し、弱点を解消しようと試み作り上げられたムーブメントが”Cal.01″。
こちらはあえて振り角を抑え、パワーリザーブを伸ばしたのです。
ただ振り角を抑えたクロノグラフの場合、クロノグラフの作動時の振り角が精度に影響の出る水準まで
落ちることがある。そこで、振り角が落ちにくい垂直クラッチを採用し落ち込みを最小限に留めました。
その後も改良を重ね、ヒゲゼンマイとテンワのマッチングを行いより望ましい組み合わせで精度を大きく改善。
自動巻機構の素材を変更した他、振り角も向上しました。
その他の特徴は言わずもがな、皆さんご存知頂いていると思います!
全く正反対の性格を持つ”Cal.01″と”Cal.13”。
短期的な精度ではまだ”Cal.13″に軍配が上がるものの、長期的な等時性では”Cal.01″が優れていると
言えます。それぞれのオーバーホールのタイミングから見てもそれが分かりますよね!
これからの進化も楽しみですね~♪期待しています♪♪