KAMINEスタッフブログ

腕時計のベルトの種類

腕時計のベルトの種類

長年同じ腕時計を愛用していると、革ベルトの場合劣化して裂けてしまい、
金属製ベルトの場合は皮脂等の汚れが蓄積させて劣化が進み破損する恐れがあります。
腕時計のベルト交換のタイミングは様々で、劣化が原因で取り換えることもあれば、腕時計のイメージチェンジの為に交換することもあると思います。

腕時計のベルトは実は種類が豊富にあり、この記事を読む事でベルト交換をご検討の際により一層楽しんで頂けたら嬉しいです。

●革ベルトの種類

腕時計の革ベルトと聞いて牛革やワニ革を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ここではそれらの様な一般的に多く用いられる革から、珍しいエキゾチックレザーまでご紹介しようと思います。

【牛革(カーフレザー)】

腕時計の革ベルトの中でも用いられる事の多いカーフレザーは、生後半年以内の子牛の皮を鞣しています。
子牛から作られるカーフレザーは軽量でソフトな質感が特徴的です。

柔らかく加工し易い為、型押しのベルトに用いられている革はカーフレザーがほとんどです。

【カウハイド】

生後2年を経過し、出産を経験した雌の牛革を指します。
「カウ」とは成長した雌牛を意味します。
革の厚みも雄の牛ほど厚く無く、程よい柔軟性を持っています。

カーフよりは強く雄の成牛よりは薄いので、
バランスの取れた牛革と言えるでしょう。

【ワニ革】

ワニ革には大きく分けてクロコダイル・アリゲーター・カイマンの3種類があります。

ワニ革も牛革と同じくらいに腕時計のベルトの素材としてはスタンダードです。素材としても高級で尚且つ耐久性もあり人気があります。

・クロコダイル

竹斑と呼ばれる模様が特徴で、大き目の鱗の形は正方形に近いです。

「皮革のダイヤモンド」や「皮の宝石」と呼ばれ、腕時計の革ベルトに用いられる素材の中でも最高級品とされており、エキゾチックレザーの代表格としても名高いです。

・アリゲーター

クロコダイルに比べて体長が小さく繁殖が難しい為、
最近では希少性が高まりつつあります。
クロコダイルと似ていますが、比べてみると縦に長い長方形の様な形をしています。

・カイマン

クロコダイルやアリゲーターよりも皮が固いことで知られるカイマンは、使用出来る部位が少なくほとんどの部分が素材として不向きなので、革製品としても脇腹の部分しか使われず見かけることは少ないかもしれません。

【リザード】

その名の通りトカゲの革です。細かい小さな鱗模様が特徴で、
独特の美しい艶があります。ワニ革よりもお求めやすい価格帯の物が多く、
どんな時計にでも合わせやすいので人気の高い素材です。

クロコダイルと同様に有名なエキゾチックレザーであり、耐久性もあります。

【オーストリッチ】

ダチョウの革です。皮の表面に確認出来る羽を抜いた後の毛穴の模様が特徴的で、使えば使う程に艶が出てきて馴染んでくれます。

オーストリッチは皮質も非常に丈夫ですので、エキゾチックレザーで人と被らず尚且つ耐久性も捨てがたいという方にオススメかと思われます。

【コードバン】

馬の臀部(お尻)の皮です。コードバンが放つ独特な艶は気品があります。
繊維密度の高いコードバンは牛革に比べて約3倍の強度があると言われております。

どんな時計に付けても締まった印象を与えてくれて、
シンプルなドレスウォッチに合わせると尚一層高級感が出て美しいと思います。

【シャーク】

サメの皮です。抜群の耐久性と耐水性を備えております。皮の表面に細かい凹凸があるのが特徴で、マットな質感ですが使えば使う程に程よい艶が表れてきます。

【ガルーシャ】

エイの皮です。「スティングレイ」とも呼ばれることがありますが、英語かフランス語かの違いでどちらもアカエイを指します。

プツプツとした小さくて丸い凹凸のある皮の表面が特徴で、その凹凸をそのまま活かしたものと、やすりで削って平面にしたタイプがあります。

質感は非常に硬いため加工するのが難しく、中々使っている人を見かけない個性の強いエキゾチックレザーの一つです。

【サステナブルレザー】

植物等の廃材を再利用して作られた革です。

最近登場したばかりの持続可能な材料を利用した地球環境に優しい革ベルトで、有名ブランドでも徐々に採用されつつある素材です。

加工の仕方ひとつで動物性の革ベルトと同様の見た目で質感もしなやかです。

今回ご紹介した革ベルトの素材以外にも珍しい素材を使った革ベルトもありますので、ご自身でも革ベルト選びを是非楽しんで見てください。

●革ベルトのメリット

革ベルトは金属ベルトに比べて装着感に優れ、軽量で使っていても疲れにくいベルトと言えます。

天然素材のため汗や水に弱く、使用した後や日々のお手入れを怠ってしまうと革の寿命が短くなってしまいます。使用した後や使用していなくても定期的にセームやマイクロファイバーの様なもので軽くお手入れすると長持ちしてくれるでしょう。

種類も豊富なので、季節や気分に合わせてベルトを交換して楽しむことが可能なのも嬉しいですね。

●金属ベルトの種類

金属製のベルトは革ベルトに比べて汗や水分に強く、半永久的に使えるといった利点がたくさんあります。

ここでは革ベルトと同様に金属ベルトの種類について説明します。

【ステンレスベルト】

金属ベルトの中でも最もポピュラーなのがステンレスです。

ステンレスベルトの種類や形は様々で、横一列にコマが3つ並んでいる「3連タイプ」、細かいコマが5つ並んでいる「5連タイプ」、5連タイプよりも細かいコマが7つ並んでいる「7連タイプ」などが代表的です。

ブレスの連なるコマが多くなるにつれ、腕に巻く際のしなやかさが増すので装着感がそれぞれ違います。

【メッシュベルト】

メッシュベルトは最近ではミラネーゼベルトとも呼ばれ、細かい網目状の金属ベルトです。こちらのベルトも使われている素材はステンレスの物が多いですが、前述のステンレスベルトとは少し変わった構造なので別々に分類しました。
メッシュベルトはコマが連なったステンレスベルトに比べて、とても細かい金属パーツを繋ぎ合わせて作られている為、よりしなやかで装着感が優れているメリットに加えて通気性も良いので、ベルトと肌の間の蒸れも少なく快適に使えます。

●金属ベルトのメリット

金属ベルトは汗や湿気といった水分に強く、水洗いが可能なのでお手入れも簡単にできます。耐久性や手入れが楽なことから日常使いしやすく、季節を問わないので四季のある日本でも支持率が高いです。

カジュアルでスポーティな印象を与えてくれるので、リモートワーク等が増えた昨今にライフスタイルにも合います。

●その他のベルト

【ラバーベルト】

シリコンやウレタンなどのゴム素材で作られているので、耐水性に優れ軽量なのが特徴です。日頃のお手入れも簡単で、水洗いするだけでも綺麗な状態を保つ事が出来ます。

ラバーベルトを着けるだけで夏らしいスポーティな雰囲気が出るので、秋冬に革ベルトで着けていた時計を夏はラバーベルトで使うのもオススメです。

【NATOベルト】

ルーツは戦時用に開発されたベルトで、現在ではそのミリタリーな見た目や着け心地の良さが支持されています。

ベルトは耐久性のあるナイロン生地で作られており、軽量で着け心地も良く他のベルトに比べて価格設定の物が多いです。

●腕時計のベルトの選び方

腕時計のベルトを選ぶ基準は人それぞれですが、ご自身の腕時計の使い方やシーンに合わせてお選び頂くのも良いと思います。

各ベルトの特徴や性質を把握しているとベルト選びの際に役立つでしょう。

カミネでは数多くの腕時計のベルトを取り揃えておりますので、実際にお手に取ってお持ちの腕時計とも合わせながら選ぶことが出来ます。「どんなベルトが自分の腕時計に合うのか」「どの素材がいいか」等ご不明点がありましたらスタッフが喜んでお手伝いさせて頂きますのでお気軽にご来店下さい。

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COLUMNコラム

篠田哲生

最高峰の時計ブランド「パテック フィリップ」の魅力とは何だろうか?
数々の仕事を通じてこのブランドに出会い、魅了され、遂にはユーザーとなったライター、ウォッチディレクターの篠田哲生氏が、自身の目と経験から感じた、"パテック フィリップのこと"について語る。

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