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【新年のごあいさつ】近江神宮で歴史と時計の魅力を感じる初詣

皆さん、明けましておめでとうございます。
初詣はどこにいかれましたか?

私は近江神宮に行ってきました。

競技かるたを題材にしたアニメ「ちはやふる」でも有名になりましたが、
近江神宮は時計とも縁が深い神社なんです。

近江神宮は滋賀県にある神社で、
第38代天智天皇を祀っています。

天智天皇は今より約1350年前に、水時計(漏刻)と鐘鼓によって日本で初めて、時刻を知らせたとされています。
これを記念して、毎年6月10日は「時の記念日」に定められており、
近江神宮では、時の記念日に「漏刻祭」が行われます。

こちらが「漏刻」。
水の流れが一定であることを利用して、漏れ出た水の高さによって時刻を計る仕組みです。
近江神宮には、昭和39年に奉納された漏刻が設置されています。

敷地内には、時計館宝物館も併設されており
貴重な時計を鑑賞することができます。

例えば、江戸中期に作られた「垂揺球儀(すいようきゅうぎ)」は
振り子時計の一種で、天体観測や改暦などに使用されました。
国内に現存する5基のうち、完全な形態で残っているのは
近江神宮のものだけだそうです。

また、「香時計」というお香の燃焼の長さによって時刻を計る時計や、
江戸時代から明治初期にかけて使われた「櫓時計」も展示されています。
櫓時計は、昼夜や季節によって1時間の長さが変わる当時の不定時法に対応した、
世界でも珍しい時計です。

日本の独立時計師である菊野昌宏さんも、こうした不定時法を計る時計を製作
されています。

菊野さんは、世界でも数少ない独立時計師アカデミー(AHCI)に所属している日本人のひとりです。

この他にも、懐中時計や近代の時計もたくさん展示されていましたが、
アブラアン=ルイ・ブレゲが製作したリピーター懐中時計が展示されていたのは
衝撃でした。
撮影できなかったのが、残念です…

ブレゲは2025年に250周年を迎えるブランドです。

展示されていた懐中時計のような博物館級のタイムピースを見ることのできるイベントが開催されるようにと、初詣でお祈りをしてきました。

皆さんも機会があれば、ぜひ近江神宮を訪れてみてください。

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COLUMNコラム

篠田哲生

最高峰の時計ブランド「パテック フィリップ」の魅力とは何だろうか?
数々の仕事を通じてこのブランドに出会い、魅了され、遂にはユーザーとなったライター、ウォッチディレクターの篠田哲生氏が、自身の目と経験から感じた、"パテック フィリップのこと"について語る。

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